
トレイルランニングやロードランニングの時に履くソックスは、五本指ソックスがいいって話を聞いたことはありませんか?
普段使いのソックスをお店に探しに行くと、五本指ソックスはごく一部で売り場のほとんどが先が丸まった普通のソックスだと思います。
それがランニング用のソックスだと、五本指ソックスの割合が一気に増えます。
「こんなに五本指ソックスが多いなら、やっぱり走る時は五本指ソックスがいいのかな?」と思ってしまいますよね?
でも、「五本指ソックスってあんまり履いたことないし、どうなんだろう?」っていう方も多いと思います。
そこで、今回は「ランニング時のソックスは五本指ソックスがいいのか?」ということについてまとめてみたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- ランニングの時のソックスに悩んでいる人
- ランニングをはじめたばかりでどんな商品を買えばいいかわからない人
- シューズとソックスのフィット感に違和感を感じている人
この記事の目次
- 【結論】五本指ソックスでなくてもいい
- なぜ五本指ソックスが多いのか?
- 五本指ソックスが多いのはイメージ?
- 他のスポーツはどうなの?
- ソックスのタイプは3種類ある
- 五本指ソックス
- 普通のソックス
- 足袋(タビ)型
- 自分に合ったソックスの選び方
- まとめ
1.【結論】五本指ソックスではなくてもいい
まず、率直に言うと五本指ソックスじゃなくてもいい。
正確に言うと、普通のソックスでもいいし五本指ソックスでもいい。
五本指ソックスにはメリットがあるけれども、誰にとってもいつでも五本指ソックスはメリットがある、ということではなさそうです。
こちらのサイトに五本指ソックスの使用に関する論文がまとめられているのでぜひ参考にしてください。
引用元URL▶https://hari-sports.com/article/five-toed-socks/
大事なのは、あなたの足とシューズとソックスの相性です。
この3つの相性が良く、違和感なく履けるものを選ぶことが大事。
それでは、なぜ五本指ソックスが多いのか?
そこから見ていきたいと思います。
2.なぜ五本指ソックスが多いのか?
2.1.五本指ソックスが多い理由はイメージ?
五本指ソックスのメリットを調べていると下のような記事をみつけました。
5本指ソックスなら足指を活発に動かすことができるため、歩きやすく、バランスの良い正しい歩行が身につきやすくなります。たくさん歩く日やウォーキングをするときに履くのもおすすめです。
また、1本ずつ足指を動かせるので足に力を入れやすく、足元が安定したり踏ん張りが利いたりするため、スポーツをするときにもおすすめです。
五本の指が独立して動かせることで
安定感が増し
踏ん張りが効く
とのこと。
その他、いろいろなサイトでも同じようなメリットを説明してありました。
このことはウォーキングだけでなくランニングをする人にとってもメリットとなるはず。
なので、ランニング用のソックスとして五本指ソックスが多いのではないかと思います。
2.2.他のスポーツはどうなの?
ここで疑問が浮かんできました。
「じゃあ、他のスポーツはどうなの?」と
安定感が増して踏ん張りが効くのは多くのスポーツにとってメリットなはず。
そこで、ちょっと調べてみました。

で6つのスポーツの「ソックス」カテゴリーの商品に占める五本指ソックスの数を調べてみました。
その結果が以下の通り
種目 | 全商品数 | うち五本指 (シェア率) | うちタビ型 (シェア率) | 人気上位10位以内に占める 五本指ソックスの数 (シェア率) |
ランニング | 70 | 14(20%) | 3(4%) | 6(60%) |
サッカー | 224 | 31(14%) | 5(2%) | 1(10%) |
野球 | 90 | 14(16%) | 0(0%) | 2(20%) |
バスケットボール | 152 | 2(1%) | 0(0%) | 0(0%) |
バレーボール | 21 | 2(10%) | 0(0%) | 0(0%) |
テニス | 59 | 2(3%) | 0(0%) | 0(0%) |
「ランニング」だけが突出して五本指ソックスの割合が高い結果になりました。
やはりランニングにおける五本指ソックスのニーズが高いということでしょうか?
なぜ、ランニングのみこのような結果になるのでしょう?
自分なりに考えてみた結果、一つの可能性が浮かんできました。
それぞれのスポーツの違いを考えてみると「動き続ける時間」が違います。
総競技時間だけを見てみると、野球やテニスも4時間から5時間におよぶこともあると聞きます。
しかし、これらのスポーツは休憩する時間や攻守交替の時間が設けられていて動き続けているわけではありません。やろうと思えば、途中でソックスを交換することも可能です。
それに比べてランニングは短距離から長距離までさまざまありますが、競技人口としては「フルマラソン」ぐらいの距離が一番多いのではないでしょうか。
そこで「フルマラソン」を例にとって見ていきます。
4時間以内にフルマラソンを完走する「サブ4ランナー」の割合が20%程度と言われていますので、7割以上の人がそれ以上の時間動き続けるわけです。
そう考えると、やはり「動き続ける時間が長い」ことがポイントのような気がします。
トレイルランニングの場合はもっと行動時間が長くなるし、雨や渡渉(川を渡る)などで足が濡れてふやけることは増えます。
「動き続ける時間が長い」と気になるのは足の不具合。
その一つに足のマメがあると思います。
足のマメ対策として、五本指ソックスのメリットが注目されるわけです。
次は、五本指ソックスをはじめ、普通のソックス、タビ型の3つの形の違いを見ていきたいと思います。
3.ソックスの種類 3タイプとそれぞれの特徴
【五本指タイプ】

五本の指それぞれが別々の部屋にわかれているタイプ
メリットは濡れた時にマメができにくいこと。
指と指の間に生地があるので、隣の指と擦れることがないです。
なので、皮膚が柔らかくなってもマメができにくいです。
このタイプのデメリットは足先が広がってしまうこと。
指と指の間に生地がはいるので、親指から小指までの横幅が広くなります。
「指が広がって良さそうじゃん!」と思う方もいるかもしれませんが、これがシューズとの相性があるので一概に良いとは言えません。
選ぶ際は厚さにも注意しましょう。
【普通のソックス】

いわゆる普通の「靴下」です。
足の指がすべて一つの部屋にあるもの。
普段から履きなれている方が最も多いと思います。
このタイプは足の指がすべてまとめてあるような状態なので、一番足が細くなります。
メリットは脱ぎ履きがしやすいこと。
レース中に履き替える際に一番時間がかからないと思います。
商品としても世の中に一番多く出回っているタイプなので、選択肢の多さも魅力。
デメリットとしては、濡れた場合にマメができやすいこと。
指と指が接しているので、濡れて皮膚がふやけたときに隣の指と擦れてしまいます。
【タビ型】

親指だけが別室でその他の4本の指が一つにまとめられているもの。
地下足袋のような形状なのでタビ型と言います。
このタイプは普通のソックスと五本指ソックスの特徴を併せ持っています。
親指と人差し指の間にのみ生地が入っていますので、この場所は濡れてもマメができにくいです。
それでありながら、親指から小指にかけての幅が大きく広がることがありません。
デメリットととしては、普通のソックスよりも履くのに時間がかかるし、いうほどマメ抑止に効果がないということでしょうか。
珍しい存在なのに、目立ったメリットがないのがデメリット。
商品自体も種類が多くはないです。
次は、タイプの選び方についてご説明いたします。
4.自分に合ったタイプの選び方

最初にも書きましたが、快適に走るためには、足、シューズ、ソックスの3点の相性がいいものを選ぶことが必須です。
足は変えられません。
シューズはソックスよりも高額です。それに、デザインや性能で選ぶことも多いでしょう。
ということは、一番臨機応変に変えられるのがソックスなのです。
足とシューズの間に入るソックスを最適なものにしましょうということになります。
自分の場合はまず、基本になる普通のソックスを決めておきます。
一番愛用しているものです。
シューズを購入する時や初めて足を通す時に、この基本のソックスを履いてからシューズを履きます。
すると、「ちょうどいいな」とか「窮屈だな」とか「緩いな」とか感覚がわかります。
そこから、ソックスを変えていきます。
窮屈に感じるのであれば薄いソックスに変更。
緩く感じるのであれば厚手のソックスに変更。
まだ緩いなら五本指ソックスに変更。
といった具合です。
五本指ソックスは単純に幅の問題もありますが、「アルトラ」や「トポ」に代表されるような「トゥボックス」の広いシューズだと相性がいいです。
※「トゥボックス」とはシューズの足先の指がある位置。ここが広いと五本指ソックスを履いても窮屈に感じることがないです。反対にヨーロッパのブランドのシューズはここが狭い製品が多く窮屈に感じることが多い。
4.まとめ
ここまでをまとめてみると、五本指ソックスは
①安定感が増して踏ん張りが効く
②マメができにくい
という2つのメリットを持っていることがわかりました。
ただし、トレイルランニングやロードランニングにおいて五本指ソックスの優位性は確かにありますが、すべての人に合うものではありません。
五本指ソックスのメリットとデメリットを理解したうえで、自分の足と使うシューズと合わせてフィーリングを確認して使用しましょう。
また、ソックスに関してはその素材でもフィーリングが変わりますので、面倒ではありますがさまざまなタイプを試してみることをおすすめします。
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