オーバーナイトのトレイルランニングレース

長距離のトレイルランニングレースでは夜を迎えることが必ずと言っていいほどあります

一部のトップランナーなら長距離レースでも、朝スタートしてまだ日が落ちる前にゴールできるかもしれませんが

多くのランナーにとっては夜を迎えることは往々にしてあると思います

夜のトレイルランニングレース

夜にヘッドライトの明かりを頼りに真っ暗な山中を進むという非日常の極みみたいな状況を経験することになります

そういう状況を経験することによって得られる感覚・思いがあるのですこしシェアしたいと思います

気温の変化

個人的に夕方、日が傾きはじめると少しづつ落ち着かなくなってくる

「これから夜を迎えるんだ」って感覚

朝、日の出によってなんとなく安心感を感じるのとまったく逆

何かが失われれていくような感覚

それとともに、気温が下がってくるのを感じます

夜の山は想像以上に冷えます

気温が低いというよりも日中との気温差が大きいと言ったほうがいいでしょう

日中と同じ感覚では行動できないので着るもので調整することになります

こういう場面で

雨風が防げる建物のありがたみ着るもののありがたみをすごく感じます

体に当たる風を少しやわらげてくれるだけで体感の寒さはまったく違います

もはやエアコンなんて発想さえもありません

眠気

次に出会うのが「眠気」

だんだんと集中力がなくなってきて

思考や体のキレがなくなってきます

この時思うのが

夜 布団に入って 眠れることのありがたみ

まぁ好き好んで夜中に疲れるようなことしておきながら何言ってるんだって気もするでしょうけど

普段当たり前だと思っている布団のありがたみを知ります

むしろ布団じゃなくてもいい

平な場所で横になって眠れること自体がありがたい

内蔵の違和感

これは人によってはまったく起こらないという人もいるかもしれません

自分の場合はけっこうあります

普段はどちらかというと大食いですが

長距離を走るとだんだんと食事を受け付けなくなってきます

日常生活では甘いものや脂っこいものでもあればすぐに食べられます

それがのどを通らない

優しい味のおかゆでも通らなくなってきます

食べてエネルギーを得ないといけないのにもかかわらず食べられない

普通に食べものが食べられるありがたみを感じます

なんなら走っている途中に手をきれに洗うことはありません

洗いたての清潔な手で食べ物を食べられることもありがたいことなのです

幸福感のハードルが下がる

ゴールしてもしなくても

終わってしまえば日常が待ってます

家や宿に帰れば 

蛇口をひねればお湯が出て手や体を洗えます

イスに座って食べ物も食べられます

柔らかい布団で寝られます

いつもなら思うことがない

ひとつひとつのもの・ことに感謝することができます

不自由のない日常があることでもうすでに幸せなのです

今ある幸せにきづきやすくなり

幸福感を感じやすくなります

今、ないものをがんばって得て感じる幸せと

今、あるもので感じる幸せ

どちらがすぐ得られるかは考えるまでもないでしょう

ないものをねだっても得られる保証はありませんし、いつ得られるかもわかりません

すぐ近くにある幸せにきづくことができるスポーツ

それがトレイルランニングです

はたから見ると山を走るスポーツという感じで

肉体的に非常にハードで

体を鍛えた人の集まりのようなイメージを持っている方も多いでしょう

たしかに、しっかりとトレーニングを積んだり

正しい知識や経験を持っていないとできないスポーツであることには変わりありません

ただ、実際には精神的な要素の多いスポーツであると思います

精神的に成長させてくれることも非常に多いです

どうですか?

素晴らしいと思いませんか?

少しでも興味があれば少しづつでもいい

マネごとでもいいのではじめてみましょう!