ランニングをしていると色々なことを考える
はじめは今日の体調はどうだとか
今日は寒いなとか あったかいなとか
そんなことからはじまり体が動き出すと
いろんなところに思考がめぐりだす
仕事の不満とか
家族のこととか
最近はブログのこととか
そこで気づいたのは
走っている最中に考えていることは
いつもポジティブなことばかりだということ
「あー だめだ」とか
「あいつが悪いよな…」
とかってことがあんまりない
そういう不満があっても
「こうしてみたらどうだろうか」とか
「そんなこと考えてても仕方ないよな」とか
やっぱりポジティブな方向に考えが向いていくような気がしていた
好きなことをしているからなのか
それとも気分のいい休日の朝だからなのか
理由はどうあれ
自分がポジティブ思考であるということ自体が嬉しさを感じられる瞬間でもある
走ることっていうか体を動かすことって人間にとっていいことなんだよなぁ
となんとなく思っていた
「走り方で脳が変わる!」茂木健一郎著
たまたま、最近読んだ本にまさに「これだ!」と思うものがあった
その本は茂木健一郎さんの「走り方で脳が変わる!」(講談社)
この本を読んでみようと思ったのは、図書館で本を選んでいる時に
「割とサクッと読めそうだな」と思ったから (軽く見てる)
そんなに文字数が多くなさそうだったし
表と裏のデザインのユルさから内容が簡単なんじゃないかと勘違いしてしまった
この本の表紙のデザイン、全体が黄色でタイトルが水色でデカデカと書いてある
裏表紙はタイトルと並んで、著者の茂木先生の写真が載っている
その写真がツッコミどころ満載なのである
いかにも
「先生!表紙用の写真撮りますんでちょっと走ってる風にしてもらっていいですか?」
って感じ
よくある「ランニング」を象徴するようなスピード感のあるポーズではないし、
何より、右手と右足が前に出ているという
素人の走るマネあるある100点な写真
めちゃくちゃユルい…
そんな本なんで借りたけど一週間放置してた…
いよいよ返却の日が近づいてきたので読むことにしたらこれがめちゃくちゃよかった!
この瞬間から「茂木健一郎さん」が「茂木健一郎先生」に変わった
本って見かけによらないね
この本に心をつかまれたのは
自分が今まで「走るとポジティブになる」ということを感じていた感覚を
茂木先生も感じていたことだ
「脳科学者と同じ気持ちだったんだ!」
茂木先生の解説によると
ただ単純にポジティブ思考になるということだけでなく
走ることによって身体と同時に脳も鍛えられていく
それによって脳が活性化して
脳の力をより上手に使えるようになるということ
その結果、「フロー状態」に入りやすくなって仕事や創作活動のパフォーマンスがあがる
タイムマネジメント能力が向上するといったメリットがある
さすが、茂木先生!
自分がなんとなく感じていた「良さ」を脳科学者が言語化していただいてお墨付きをいただいたような気がした
さらに、茂木先生に共感できたのが
ウォーキングを含めて街ランをしてらっしゃる点だ
自分もいつも同じルートを走っていることよりも、気分でコースを変えることが多い
トレイルの日もあればロードの日もあるし
それぞれルートも違うことが多い
ルートを変えまくって、自宅近辺の道路は通ったことがない道がないほどだ
さらに、茂木先生も走っている時にイヤホンで音楽やラジオを聴くことがないそう
自分もまったく同じで、走っている最中は自分の体と向き合う時間なので余計な情報は入れないようにしている
ランニングを習慣化したい人にこそおすすめ
この本は、ランニングを習慣化するための方法やヒントも提案してくれている
詳細な内容はぜひ本を手に取ってほしいので紹介しないが
感覚としては「ランニングとゆるくつながろうよ」って感じかなと思う
必至になってトレーニングする必要はない
走りたい時に少しでもいいから走ろう
そして、それを継続しよう みたいな感じ
ランニングが習慣化したらどんどん楽しくなる一方なので、
ウェアとかシューズにこだわると楽しいよーとか
「旅ラン」とかも楽しいよー
って紹介もある
正直言うと、手に取った時は全く内容を期待していた本ではなかったが、読んでめちゃくちゃよかった
ランニングの本というと競技志向の内容のものが多いが
「走る行為そのもの」について書かれた本はそう多くない
こういった本は、普段ランニングを習慣にしている人が一歩立ち止まって
改めて走ることについて考えなおすいい機会にもなると思うし、
ランニングをしていない人もランニングを始めようと思うきっかけになるのではないかと思う
ランニング初心者におすすめの一冊です